近年スタートアップビジネスが注目を浴びている様です。
新しいビジネスが業界を賑わすことは、非常に良いことですね。
ソーシャルビジネスが賑いを見せる中、スタートアップ手法も注目を集めています。
さて、今日はサービスのスタートアップ時に必要な事を考えてみました。
food on the tableのケーススタディ
food on the tableというサイトをご存知ですか?
food on the tableは、近所のスーパーの特売情報とその人の料理の好みを考慮し、
選択したレシピから今日買った方が良い買い物リストを作成してくれるサービスです。
日本にもこういうサービス欲しいですね。献立も迷わないし。
ずぼらな僕にはピッタリです。
有料サービスもありますが、コストがかかっても、特売から購入リストを作成して
くれるので、「結果的には安くなるよ!」と提案してくれています。
動画でもサイトを紹介していました。
このサイトは検索をすると「リーンスタートアップの事例」としてよく出てきます。
リーンスタートアップとは、すごくざっくり言うと、
「サービスをリリースしながらニーズを把握し、開発、フィードバックを行うシステム構築手法」
です(個人的にはそう受け取っています。間違っていたらすいません。)。
何かビジネスを始める時、まずはターゲットとなる人達のニーズを把握しようとします。
その人達が、いつ、どこで、何をして、何に興味を示し、何に熱狂するのかという事ですね。
これは言うまでも無く非常に重要な事です。
しかしリーンスタートアップの手法では、アプローチが少し違います。
具体的なニーズを初期の段階では把握をしません。
実行をしながら学び、実装していきます。
今回のfood on the table事例では、ターゲットは「主婦」です。
サービスの内容は、「近所のセール商品で、あなた好みのレシピと買い物リストを作成しますよ」という事のみを決定し、実行に移します。
1人の主婦を選び、リストとレシピを入れた袋を渡す事から始めました。
そして毎週フィードバックを貰い、開発や改善にあてます。
例えば、
- リストとレシピを手渡しからメールにした。
- サービス利用料の支払いを小切手からオンライン決済にした。
- リスト作成を手動から自動にした。
など、サービスを利用する上で必要最小限の事を「追加」で実装していきました。
顧客のニーズを的確に実現したこのサービスは、次々に拡大し、
現在ではレシピは30万以上、店舗は約13000店舗まで伸びています(すごい!)。
開発あるある
サービスのシステム開発をするには数ヶ月から数年かかる場合があります。
実際は、開発前にターゲットのペルソナを作成し、ニーズの分析から入り
システム要件を決定するので、全体的にはもう少し長くなります。
となった場合、システムが完成した後のターゲットニーズが当初と異なることが
起こりえます。もしくはインフラとなるモノが異なっていたりもします。
もしそう言う事が起こった場合、開発したシステム自体が無駄とまでは言わないが、
大成功を納めるには難しくなってきます。
リーンスタートは、言ってしまえば「ペルソナを設置することすら無駄」と言う観点から、
最小限のセグメント・サービス内容からスタートし、顧客の反応を受け取り、
出来る限りの可能なスピードでフィードバックしていくところに魅力がある。
スタートアップでやるべき、たった一つのこと。
最小限のインフラ・サービスを用意し、実践しながら開発を行うということですね。
この時間が非常に短くなったインターネットの世界では、如何にシンプルな構造で
顧客のニーズを捉えたサービスを短期間にリリースしていくかが重要なことは明白です。
それでは、また。
(60min)