こんにちわ、 ハマケンです。
日本やアメリカなどでTikTokの利用禁止を検討していたり、マイクロソフトがTikTokの米国部門の買収しようとしていたりと最近よく話に聞きます。
今回は、TikTokの現状をざっくりと纏めながら、なぜ買収の話がでているのかと言ったところを書いていきたいと思います。
改めて、TikTokを見ていきましょう。
TikTokはBytedanceが提供している、ショート動画投稿SNSアプリです。
キャッチーで、若いインフルエンサーが多いことから、10代、20代が中心として利用し、世界で8億人のユーザーがいる化け物アプリです。
実際にApptraceで確認をすると、TikTokアプリは現在141カ国で利用可能です。そのうち136カ国で総合トップ25に入っている驚異的な広まりです。スゴッ。
ちなみに今回買収の話が出ている米国内でのダウンロードランキングは8位となています。
月間でみるとダウンロード数は大きく変わっていますが、2019年で最もダウンロードされたiPhoneアプリでは、TikTok4位。
AndroidのGoogle Playも含めるとなんと世界で2番目にアプリです。
あ、ちなみに1位はWhatsAppだそうです。
TikTokは2016年9月に中国でDouyinとしてローンチ。1年後にTikTokとして海外市場に投入しました。そしてBytedanceは、提供するサービスを拡大することに力を入れ、2017年11月9日にMusical.lyを買収し、2018年8月2日に2つのプラットフォームを国際的に統合した訳です。
Musical.lyは米国で人気だったアプリで、人気歌手の音楽に合わせ、15秒の口パク動画を撮影しシェアすると言うものです。つまり人気TikTokerの中には元々
Musical.ly で人気だった方々も多くいると言う事。
アプリの投稿内容が、元より10代をターゲットとして作られていることからも現在の爆発的な広がりや、メインが10代、20代と言うのも納得です。最初がおっさんターゲットだったら、ここまではまず来ない。
なぜ、利用を禁止を検討している?
インドでは既に利用を禁止し、日本でも埼玉県などが公式アカウントを閉鎖していたりしています。日本全体としてもアメリカも利用禁止を検討開始しています。
アメリカでは、マイクロソフトが買収を検討など、なぜ最近ここまでTikTokが話題となってきているのでしょうか。
まず利用禁止を検討している理由としては『ユーザーの情報を中国政府が利用する可能性があり、国家安全保障上の問題がある』と懸念をしているからです。
TikTok自体は、その様な事実も、今後もする事はないとは言っていますが、禁止検討の波が収まらない理由は2つあります。
- 中国企業は、中国共産党からの要請があった場合、従わなければならない。
- 公私合営が進んでいる。
です。
一つ目の点は、Huaweiの5G問題でも話題となりました。Huaweiの5G問題も今回言われているもの理由は同じです。
そして、二つ目の公私合営が今回の検討が止まらない理由そのものです。
公私合営は民営企業の国営化を進める動きで、実際に点線と創業者の馬化騰
氏 やレノボの柳伝志氏などが関連会社の要職から退き、中国共産党の幹部を次々に配置していっているのです。
こう言った流れの中、TikTokが情報は提供しないから!って現時点でどんなに言っても未来永劫提供しないとは、全く思えない事から利用禁止の動きが出ている訳です。
マイクロソフトが買収を検討
TikTokが米国内で使えなくなる可能性が高いので、米国部門のTikTokを売ってしまった方がTikTokとしては、事業としては良いですよね。その事からマイクロソフトに買収を提案していると思った方が自然な見え方です。
マイクロソフトとしても、TikTokが米国内で広がっているシェアを米国の自由に使える状態の中で、自由に広告戦略として使えれば、莫大な広告収入スキームを得ることができ、ラッキーです。
買収は9月15日までに完了しなくてはならず、しない場合はアメリカ国内で利用が停止になる可能性があります。なので、どちらにせよ、あと一か月以内に答えは出る事でしょう。
この流れは米中貿易戦争の一環
国営アプリとなってしまいそうなTikTokですが、中国共産党の刷り込みメッセージを10代に刷り込まれる事を考えるとめっちゃ怖いですよね。国の将来を支える10代、20代に米国の悪い印象を与える動画を優先的に表示したり、逆に中国寄りの動画を見せたりすることによって、少なからず影響はある事でしょう。
そう言った点からも「安全保障上の問題がある」と言うのは理解できます。
米中貿易戦争はすっごい単純に言うと、「米国企業を中国で自由に商売させろ」と言う事です。中国ではGoogle、Youtube、Twitterなど我々が日常的に利用しているアプリが使えず、代わりに中国版のそう言ったアプリが登場しています。
つまり米国の企業は、中国から締め出し食らってるのに、中国の企業は米国内で8位になる位のアプリシェアを持って自由にビジネスをしているのです。
これは米国から観ると全く面白くありません。
だけど、米国が中国で自由に貿易できないからTikTok閉じるわwww
はストーリー的に無理があります。
ここで登場したのが、「安全保障上の問題」と言うキーワードの訳です。
事実がどうであれ、やばそうな雰囲気が伝わります。
中国が米国に対してやっていたことを、米国が中国にやっただけではあるんですけどね、これで中国が報復処置とるとかになったら、「いや、お前やってんじゃん」って世界からは観えます。
どちらにしても米国としては良い訳で、結構秀逸な一手と貿易戦争を眺めています。最近は事実と乖離して、結局どっちに正義があるかの見え方戦争とも言えそうですね。最終的に手出したら、負けみたいのがあって。
今後は、その他の中国系アプリが次々と閉鎖されていく可能性がありますね。
どうなっていくのか、気になるところではありますが、まずは9月15日の期限に注目です。
それでは。