インスタントECと言う言葉をよく聞いた気がする2013年の前半。
代表格はBASE(ベイス)とSTORES(ストアーズ)ですが、yahooの無料化などもあり、まだまだ流れは激しくなりそうな予感。
当然ECサイトを個人レベルで持つ人、もしくは持ちたいと言う人がかなり増えてきたのでは無いでしょうか。
だけど同時にこんな悩みも増えてきている筈。
「スタートしたは良いけど、PVが増えない。」「高い値段を使って広告出稿したけど、成果が出ない。」
「独自ドメインの方が良いのかな。」「もっと商品を潤沢に揃えなくてはならない。」
今の時代は2年前と比べても遥かに便利なサービスや情報が増えています。
今日はそれらも見つつ、初歩的に抱える悩みも少し触っていきましょう。
あ、ちなみにこの記事は資金が潤沢でそこそこ売りが立っている人向けじゃありません。
今からネットショップやろうかなー。いつかやりたいなー人向けの記事です。
あしからず。
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1.ネットショップの出店方法を考える
ネットショップを成功させる為に、まず大切なのは『どういう形でオープンさせるか』です。
現時点だと以下の4つでしょう。
- 楽天やyahooなどのモール型に出店する
- レンタルサーバーなどで自分で構築する
- BASEやSTORESで出店する
- カラーミーショップやショップサーブで出店する
[ 参考までに ]
・Yahoo!ショッピング
・楽天市場
・BASE(ベイス) | ネットショップ作成が、今までで1番簡単に。
・STORES.jp|オンラインストア/ネットショップを2分で無料開業
・カラーミーショップ – ネットショップかんたん作成サービス
どれも一長一短ですが、あなたがもしHTML、CSS、Javascriptを全く知らなかったり、
レンタルサーバー、ショッピングカート、決済関係の契約を煩わしいと思うのならば、
間違いなく2の「自分で構築する」は選択すべきではないだろうと思います。
理由は、ランニングコストと手間です。年間で計算するとそこそこの金額にはなります。
決済手数料は、売れた分に関して掛かるので良いのですが、ショッピングカートは月額使用料が基本です。
高性能のモノだと月で数千円以上はしますのでバカになりません。
サイト構築の知識も蓄えつつ、販売する商品を仕入れたり、登録したりと考えると現実的な線じゃないですよね。
手間が増えすぎて時間が足らず、下手するとオープンする事が目的になる可能性もあります。
そうなるとその後のPDCAが上手く回せなくなる可能性があるので、精神的な余力を持たせる意味でも自分で構築したいと言う意識は捨てた方が成功率はあがります。
自分でサイトを作りたいと言う方に何故自分で構築したいのか?と聞くと、
『独自ドメインや拡張性』と言う回答を良く聞きますが、自分で構築をしなくてもBASEやSTORESは独自ドメイン(もしくはサブ)が設定できる様になっています。
拡張性は独自に比較すると確かに少ないですが、保守メンテがいらないという事を考えるだけでも、
やはり現時点で自分で構築する意味は少ないと思います。
ランニングコストにこだわるならば、1のyahoo,3のBASEでしょうか。
独自ドメインなどの点で考えると3のBASE,STORES,カラーミーショップですね。
カラーミーは料金も非常に安い割に色々と触れるので、良いですね。
BASEとSTORESに関しては、パッと見一緒に見られがちですが、BASEはAnalyticsの設定が出来たり、商品毎にmeta keywordとmeta descriptionが設定できるので、SEO的にはBASEがベターかなと。
結論として現時点ではBASE。
選択の第一理由は、コストと手間がかからないという事。
恐らく大半の人が仕事を辞めたり、独立したいと思いネットショップ一本でやる人は少なく、副業的な要素で検討する方や創る事を主業としていて、販路の一つとしてネットショップを検討する方を想像すると、この条件は外せません。
最悪放置しても何も変わりませんからね。
これにプラスして、ネットショップの面白みでもあるSEO対策が出来る、Analyticsが使える、独自ドメインが使えると言うのが決め手。
テンプレデザインまで色々触りたいならば、カラーミーも良いかも知れませんね。
独自ドメインやAnalyticsに拘らないならyahooでもありかも。集客力は強いでしょうからね。
余力があるならばBASEとyahooの2本立てでも良さそうですが、商品マスタの情報がかなり違うのでしんどいと思う。
手間の面で考えると個人的にはBASEかな。
ちなみに資金が潤沢にあるならば、楽天選択も当然ある。
だけど恐らく楽天を迷わず選択する人はこの記事読んでない気がします。
ただ楽天出れば必ず売れるって訳じゃないですからね。
重要なのは、販売する商品とマーケティングだと思う。
モール系のまとめはこちらが解り易かったです。
ヤフーショッピングが無料になったので他社状況も調べて料金表を作ってみた « 佐藤の原稿用紙1枚分
2.何を仕入れて売るのか
何を仕入れるべきか?
結論から言うと『コンセプトがはっきりしている雑貨がベスト』です。
アパレルはやめておくことをお勧めします。
(SPAは別。ブランディングの観点からやった方が良いと思う。)
服飾雑貨でやるならば『シンプルなデザインの靴、鞄』かなと。
アパレルはまず物撮りが大変です。
平置きで撮るサムネイルはユーザーにとって最適な表示方法ではないので、トルソーに着せたり、モデルを起用したりします。
コスト面から言ってモデルは無いと思いますが、結構トルソーで撮るのは大変。
サイズなど測る部分も多く、商品コメントが記述しにくい点も個人的には減点。
一番の問題点は、
手間がかかる割に消費者のセンスにCVの全てが委ねられ、商品寿命が短い事です。
結局商品情報を潤沢にしたとしても、重要なのは消費者がそれにハマってくれるかどうか。
衣服は身に付けるので、面白いでしょ?!的なノリでは買えない。(ハイファッションな方同士だとそれはあるけど)
時期が過ぎるとそれは全て在庫品。値下げをしても売れにくい。何故か?
ネットショップもリアル店舗も大型で有名な所がSALEしているからです。
在庫になったものを翌年まで置くなんてリスクはできないので、「委託販売」でない限りアパレルは余程好きでも検討から除外すべきです。
※少なくともスタートアップ時にはですね。店舗のPVや売上が付いてきたら横展開で置くのはありだと思う。
では服飾雑貨ならばどうだろうか?
ここで靴と鞄を選択したのは理由があります。
当然時期やブーム的な要素はこれらにもありますが、
これらの商材は『定番が存在し、機能面を重視するユーザー』が存在します。
靴を例で一番解り易いのは、「フラットシューズ(バレエシューズ)」とかですかね。
一時期ものすごいブームがありましたが、現時点でも定番として根強い人気です。
解り易い例でフラットシューズを言いましたが、他にも色々在る筈。
まずは定番で日常使いしやすい商品を手堅く集める方が良さそうです。
自分のセンスゴリ押しなのは、2割程に留めた方が良いと思いますよ。
最後は「コンセプトがはっきりしている雑貨」。
これはまず時代云々では無くて「消費者が共感するかどうかの商品」です。
コンセプトがはっきりしているので、コメントや見せ方、プロモーションにいたるまでやりやすく、自分が本当に感動した商材であれば、勝手にページに情報が詰め込まれ、消費者にも伝わります。
結果として、共感を呼び、商品が少なくてもターゲットの人達に売れたり、シェアされる可能性は高いとは思います。
C2Cがここまで増えてきているので、ちょっとクリエイティブな商品では勝ち目はありません。
コンセプトがはっきりとした商材を捕まえて、製造から販売までをしっかりとストーリーを紡ぎ合わせてプロモーションをする。
その過程で必ずどこかでSNS上で広がりを見せていく筈です。
ちなみに、注意すべきはニッチな商品ではなく、ストーリーが持たせられるコンセプト商材です。
コダワリを持った醤油や変わった素材を使った鞄や靴、先進的な技術を用いたスマートガジェットなどですね。
結論としては『ストーリーが持たせられるコンセプト商材』ですね。
こう言った商材であればSKUが少なくても問題ありません。(多い方が勿論良いですけどね。)
ただ短期的には発見してもらうまでに時間がかかるので、当初は売れないのは覚悟しておきましょう。
そこまでの間を如何にコストを下げるかというのも前項で選択したBASEなどでは比較的安心なのです。
プロモーションとしてのブログ。販路としてのネットショップ
ネットショップで商品を登録して、SEOをやるだけやっても中々売上にはつながりません。
個人的におすすめはブログを土台としたストーリーを持たせたマーケティングです。
ブログでその商材の素晴らしさを由来、こだわり、製造工程などを掲載しましょう。
youtubeの埋め込み動画などを用意しても良いかもしれません。
ブログと並行で拡散させる為にSNSアカウント(Twitter、Facebookで十分かと)の取得もしておきましょう。
よくFBアカウントだけ取得して、運用が立ち行かなくなるケースを見ますが、ブログを持っていた方が
リンク先を確保できるので、結果的に良質なウォールになります。
ここで役割を確認しておきましょう。
【ネットショップ】
既に共感を得た商品を購入する場所。なので、このページで必死になって商品説明はしない方が良い。出来るだけシンプルに説明を。
【ブログ】
設置した商品の共感を作る為の場所。購入導線の根幹となる部分でもあるので、ここにこそ労力を割くべきです。
【SNS】
ブログの間を繋ぎ、ファンとのコミュニケーションを繋ぐ場所。ブログでは伝えられない「瞬間の感動」を伝えるツールです。
ブログの更新情報を流すfeedの役割も果たし、シェアをされやすい仕組みを用意しましょう。
そしてこの項の結論。
ネットショップを持つだけでは成功しない。
ブログやSNSなど、その商品にたどり着く手段をECサイト以外でも準備しましょう。
まとめ
随分長くなりましたが、まとめます。
- 小規模でコストが掛からないBASEなどのインスタントECで店を出す事にする
- 商品は少なくてもストーリーが持たせられるコンセプト商材のみにする
- ECサイトのSEOだけでは不十分。やるべきSEO対策サイトはブログであり、SNSで情報を共有していくことで顧客を掴もう
ちなみに実店舗小売店向けに以下を書きましたので合わせてどうぞ!
【まとめ】雑貨屋を開業する際に絶対知っておきたいサービス10選。
少しでも参考になればと思います
それでは。