2020.02.14タグ: ,

モール型が抱える物流と言う足かせ

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こんにちわ、ハマケンです。
2020年2月13日に、楽天の三木谷社長が楽天市場で3,980円以上購入した場合に送料を無料にする方針の新制度を、3月18日に導入する事としました。

楽天ユニオンより、独占禁止法第19条の提示があり、優越的地位の濫用にあたるとして、公正取引委員会が調査を開始していると話題になったりしています。
独禁法は結構価格などの表記に関して、微妙な言い回しで逃れられることもあり、三木谷社長も「言い直し」をしたのではないかと思います。

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なぜ、今送料無料を打ち出したのか。

楽天の決算発表を見る限り、モール自体の営業利益は微減と言ったところで、そこまで可及的措置をとる必要もない様に思えました。

一方で話題となっていたLyftとモバイル事業が赤字となった事で全体的な数字が悪化。このタイミングにおいての送料無料の話題は、一瞬楽天市場と話を結びつけてしまいそうですが、別の話がそこにはあると感じました。

私は越境を今で丸5年やっていますが、いつも頭を悩ましているものは間違いなく送料です。ECで販売をすればするほど、物流の課題が大きい。

なぜ物流の課題が大きいのかと言うと、単純な理由としては「業界として仕組みが古すぎる」と言う事です。

ドローン配達やアリババの無人ピッキングロボットなど様々な物流改革と言われている一方で、相変わらず物流の配送コストの出力方法は越境であれば、実重量もしくはM3計算においての容積重量。

さらに伝票の貼り付けや、送る時には必要な段ボールや緩衝材が到着した後はただのゴミとなると言う無駄。ECにおいて圧倒的に増えた物流量は作業員たちを疲弊させていきます。結果送料が値上げになる。

また日本は残念ながら島国です。越境においてもこの島国であるからこそ日本から出る場合は、船、もしくは飛行機しかなく、中国が一対一路を掲げ、ヨーロッパまで鉄道を伸ばしコストを圧縮するような工夫がそもそもできません。

今まで色々な物流業者様とお話をしましたが、まだまだ変えられる点は多いと感じました。

そして、この古い業界にアリババやAmazonはどんどん乗り込んできている訳です。アリババから買う時、送料が異常に安くてヤマトの国内送料より安いとか普通にありますからね。

今、楽天が送料無料を打ち出した理由は主に2つかと思います。

  • 国内対策(対Amazon)としてのアクション
  • 海外のモールのシェア拡大(このままだとアリババに食われる)

Amazonはプライムになれば送料無料。さらに同じ場所から基本的にはくるからまとまって届く+送料が圧縮される。やはりモール型の欠点はここにあります。

楽天が在庫を持って配送をしている訳ではない。
山の様に存在する出展企業の荷物を倉庫に入れておいて出荷する事はできない。
EC全盛期の時代においては、プラットフォームとしてトラフィックを集め、出展するか、しないか、だけでよかったし、寧ろ注文とモノの流れが最適化されていて、それこそがイケてるモデルと言ったのは間違いではないだろう。

しかし、それは運営側のビジネスモデルとしてだ。

ユーザー側からすると出展者毎に送料が違い、まとめて届くこともないとなると使いにくいだけなのである。ここがモールとしての最大の弱点に当たると思っています。

今大手ECでは、直送モデルではなく、保税区やAmazonFBAの様な専用倉庫に納品させることは普通になっている。

US系の大手小売りへの倉庫搬入のマニュアルは非常に厳しく、マニュアル通りの納品状態でなければペナルティ(罰金)を課しているところも多い。
そのマニュアルを守らせる事で、倉庫側では最小限の動きでモノが管理されているの為、送料が安くなる。

結果ユーザーとしては倉庫型の方が送料が安くなり、モール型からは遠のいていく。AmazonPrimeの影響も大きい。PrimeVideoを見る事がメインで契約するとおまけ的な位置づけで送料が無料になっているのだから。

結局、楽天は無理やり倉庫形態の様な送料の見せ方を、現状の楽天に新しい手法として持ち込んだ。しかし、これは結局見せ方違いだけで、これからは商品に送料を込めた価格で販売する小売が増えてくる結果を生むだけだろう。

古い物流の背景と「変えられない」と思い込んだ各出展企業からの直送モデルが生み出した答えが良い評価を得てるとは少し言い難い。

解りやすく、安く感じる送料を一律で見せる。このコンセプトはどの出展型モールでも挑む壁ではある。しかし今回の様に「金額」だけで切ってしまう事はちょっとズレたかなと個人的に思う。

楽天の様に多数の出展者を抱えている以上、商品の大きさや単価、出展者の倉庫の場所などに差がありすぎる。それを一律で3,980円で引いてしまった。
重要な収支部分は各出展社に「頑張れよ」と言い、力技での送料無料。

楽天は10年で2000億円をかけて物流を整備すると言っている。
今年にも東京近郊に物流倉庫がオープンする予定だ。
しかし上述した通り、すでに海外の大手モールは全てそうなっている。

後手なのだ。楽天経営陣は退展するところは退展すれば良いと思っていることだろう。

なぜなら今、やらなければ楽天市場の利益はもっと縮小し、Amazonなどに持っていかれるからだ。楽天市場の衰退、それだけは多少の批判があったとしても楽天は避けなくてはならない。Amazonやアリババは待ってくれない。

だから今なのだろうと思う。

だが、やり方が良くない。楽天は出展社を何社か失うことより、 出展社 からの信頼を失った可能性がある。

長文失礼しました。
楽天を批判をしている訳でも何でもないです。
寧ろAmazonに負けてほしくないし、中国系のサイトにも負けてほしくない。

それでは。

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Author : Hamamoto Kensaku

会社員ブロガーです。スタートアップやマーケティング、個人的に面白いなと思った動画をアップしていきます。最近は越境ECの仕事をがっつりやってます。フォロー大歓迎です。


 

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