こんにちわ、ハマケンです。
完っ全に、キャッチできていなくて、ショックが隠せないのですが、SONY(ソニー)が40周年を記念モデルのwalkmanを発売していたそうです。
あー、超ショック。欲しかった・・・。
»ウォークマン® Aシリーズ × 40周年記念モデル NW-A100TPS | ポータブルオーディオプレーヤー WALKMAN ウォークマン | ソニー
どこが良いってですね、カセットモードにして、初代walkmanのソフトケースに入れると、ほら、昔のカセットwalkmanなんですよ!!
かぶそるさん、お借りします。
https://twitter.com/cubsol2
これが噂のウォークマン40周年記念モデルだッ
— かぶそる (@cubsol2) February 23, 2020
カセットになる📼 pic.twitter.com/Fum3fPGQKz
あぁあ、最高すぎる。中はA100なんですけどね。
と言う訳で同時に-ウォークマン 40周年記念サイト- や、 -ウォークマン アーカイブ- が公開中です。アーカイブを観ている時に、昔iPodと壮絶に争った過去を思い出しました。
Advertisement時は2006年に遡る。
私が某有名な電機店の中でSONYの商品を販売していた時の事だ。
既に売り場ではAppleのiPodは販売されていた。
2006年は日本の家電とAppleが激戦を開始した年と思って良いだろう。
その頃は、まさかこんな時代が来るとは思ってもいなかったのだよ。
当時DAP(Digital Audio Player:ダップって言う人も居た)コーナーでは、SONY、Panasonic、KENWOOD、VICTOR、Creative、iRiver、そしてAppleがメインで販売されており、Appleの取り扱いは既に別格であった。ガラスのショーケースに在庫が入っているのはAppleのみであり、他社製品はレジ後ろにあったのだ。
その頃は中国インバウンドが最高潮であり、観光客が数十人で押し寄せ、あるだけ購入し、銀聯カードを出していたものです。
SONYのラインナップは確か以下の様子だった筈だ。
対してAppleは
- 第五世代iPod 30G/80G(White,Black)
- iPod nano (white,pink,blue,green,black)
- iPod shuffle(初代はwhiteだけだったはず)
と言った陣容だ。中でも強烈だったのはiPod nanoだ。
SONYは価格的にも、カラバリでもぶつかったのはS700.
S700の特徴と言えば、ノイズキャンセリング機能だった。S700の実質ノイキャンを取ったS600を価格の面で提案する。まさにSONY、鶴翼の陣である。
しかし同じカラバリでもiPod nanoのカラーは美しい。白の什器に下からの白熱ライト。浮かび上がる薄く、シンプルなボディと、触った時の圧倒的に軽いと感じる間隔、ホイールの心地よい触り心地、そして売り場でiMacから流れるオサレな音楽は、女子を熱中させていた。
当時はまだiPhoneが無かった時代だ。誰でもApple製品を知っていたか?と言う質問に関しては自信をもって、それはなかった、と断言できる。
個人的にはAppleの製品のコンセプトはKENWOODと似ていたと思う。
実際には違うのだが、考え方は似ていた。
KENWOODは当時でも音に定評があり、売り場に来るミュージシャンなども好んで選んでいた。つまりデザインはかなり武骨だが、音にこだわった。
Appleは、ライフデザインだったのだ。持つ、という事の意味をシンプルに追及していた。
walkmanは、当時の日本家電を代弁していた商品と言っても過言ではない。
何せ、機能が多かったのだ。「便利さ(機能性)」を打ち出していたのだ。
ちなみに2006年にSONYはハードディスクモデルを終了させ、全てフラッシュメモリーに移行させていった。
iPodの売上は目覚ましいモノもあったが、Apple販売員がSONYを紹介し販売する事もあり、その逆もある。なんやかんやで、ライバル関係が続いていた。
そして新たな機種が放り込まれるのである。
SONYの新機種はNW-S203F
この商品は素晴らしく。簡単に言えば今までのリモコン部分のみで音楽が聴けるようになっており、まさにiPod Shuffleに思いっきりぶつけた商品だ。
Shuffleの液晶が無い事や、203Fは防滴仕様という事もあり、あと見た目もオシャレで、なんせ軽いという事、色もシルバー、ピンク、ブラックと展開する事が功を制し、結構売れた記憶がある。カップルが一緒に色違いを買う、みたいな事も凄い多かった。
(この頃、クリスマスで彼氏に仕事に行く時に使って欲しい、と言うプレゼントでwalkmanは物凄い人気だったのだよ。)
正直、2006年はまだ両陣営共に余裕はあったと思う。そう、2007年1月9日までは。
2007年1月9日、AppleはiPhoneを発表する。
世界的に駆け巡ったこのNEWSはAppleの認知度を一気に押し上げた。
そしてすぐに投下された新しい新製品。iPod Shuffleのカラバリである。
iPod Shuffleは何せ、安かった。シンプルでおしゃれだった。
そう言えばよくよく考えれば、シリコンカバーの走りはiPodだな。
SONYはこの後確か春にNW-A800 、NW-E010 と言う、これまた非常に人気のある機種を出していた。
A800は動画を持ち運べる機種であり、当時の市場の中では非常に珍しかった製品であり、iPod nanoは一番のライバルとなった商品だっただろう。
そして夏が過ぎたころ、Appleが動く。
何と全てのモデルのラインナップが変わり、新世代のiPod touchが登場するのだ。
- iPod Classic 80G 160G
- iPod Touch 8G 16G
- iPod nano PinkがREDと交代し、ビデオに対応。
- Shuffleが新色を加えた。
個人的にはiPod Touchの存在が際立ったが、まだ日本でも絶大な人気を誇るものではなかった。まだMusicPlayerとしての需要側面が大きかったのだ。
そして、Sonyもかなりこだわった1機種を発売する。
NW-A910だ。この機種はワンセグが観れる様になっており、なんと録画ができたのだ。 MDR-EX90SL のイヤホンを標準装備し、ノイキャン、ダイレクトエンコーディング、スタイリッシュな金属切り出しの美しいボディ。
まさにSONYらしさ全開、デザイン、機能に拘った、傑作である。
2007年はAppleが一気にラインナップを変更するものの、SONY陣営もデザイン的にも、機能的にも十分なものを市場に投下し、日本の需要をくみ取った製品群でどちらかと言えば押していたのではないかな、と現場サイドでは感じた。
いや、実際勝っていただろう。
全てを終わらせたのは、iPhoneだった。
そして2008年7月。iPhone3Gが日本の市場に登場する。
iPhoneの登場はSonyの、いや、日本の家電業界の何かを変えてしまった。
当時フロアの25%は占めていたDAPコーナーは2020年の今は跡形もなく、今一番シェアを誇っているのは、イヤホン、ヘッドフォンコーナーだ。
また、デジタルカメラは一番ひどい状況だろう。
こちらも2007年ごろは、SONY、キヤノン、オリンパス、Panasonic、Ricoh、Cashio、Pentax、Fujifilmと世界のほとんどのシェアはこの日本の会社で埋め尽くされていた。この巨大なデジカメ市場がiPhoneを皮切りにスマートフォンで食い破られるのだ。
今は、少ない種類のデジカメが「カメラっぽくなって」販売されている。
当時の若者持ち歩き3種と言えば、携帯(ガラケー)、DAP、デジカメだった。
その為、見た目や機能も若者にフォーカスされたものが多く、売りも画素戦争になってたり、センサー勝負になってた部文がかなりある。そう言えば若者じゃないけど、最近楽器の箱に入られた方にも売った経験あるなぁ。
iPhoneが出てきてからの流れは言うまでもないですね。
そういう感じで直接的にプロダクト同士の戦いだったものは、別市場に居た圧倒的な新しいプロダクトによって、塗り替えられたのです。
iPhoneを皆が少しずつ持ち始めた頃、私は家電業界を去りました。
違う波をもっと感じてみたくなったからです。
2008年の末、SONYは大きなリストラを発表します。
本当に色々あったなぁ。
»ソニーがリストラを断行、1万6000人削減へ – ITmedia エグゼクティブ
何かが変わった年と言えば、2008年。
2006年からの数年間、家電の最前線を経験できたのは何よりも貴重な体験でした。
そして今、Spotifyなど音楽を聴く環境もまた大きく変わり始めました。
MP3に変換して、入れて、みたいな作業すらもなくなった。
どんどん面白くなっていきそうです。
ハマケンが今、何を使っているのか?って?
iPhoneとSONYのwalkman(NW-A845)ですよ。
だって、私、SONY好きですから。青春の時、音を刻むのはいつもSONYでした。
みなさんも、なんやかんやでwalkmanには思い出があるのではないでしょうか?
それでは。