こんにちわ、ハマケンです。
突然ですが、質問です。
あなたはどちらを選びますか?
- 今すぐ手に入る1万円
- 5日待ったら手に入る1万200円
ほとんどの人が1を選ぶのではないでしょうか?
では、これならば?
- 1年後に手に入る1万円
- 1年5日後に手に入る1万200円
これであれば2を選ぶ人も結構多いのではないでしょうか?
こう言った概念を行動経済学の用語で『双曲割引』と言うそうです。
ユーザーにインセンティブを与えるプロモーション活動でも使えそうなので、
ちょっと見ていきましょう。
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双曲割引とは
wikiから引用すると、
「今日と明日の違いは明日と明後日の違いより大きい」と説明されている。例えば1年後のダイエットの成果より、目の前のケーキの誘惑に負けたり、1年後のローンの負担より今のキャッシングの買い物が嬉しいということである。これを人間やその人の弱さとしてではなく、動物(人間を含む)の基本的性質として捉える。
時間経過をx 軸、割引率をy 軸とした時のグラフが、時間とともに減少する双曲線(反比例のグラフ)になることから名づけられた。
とあります。
成る程。
そう考えると身の回りでもよくありますね。
引用文にもありますが、ダイエットや喫煙などが正に代表的な事じゃないでしょうか。
ここでグッと堪えて1万200円を取れる人は我慢強い人なのですね。
子供の頃夏休みの宿題を締切直前にしていた私は、間違いなく1万円をスグに貰います。
子供と言えばマシュマロテストと言うのが有名ですね。
今すぐならマシュマロを1個あげるけど、10分待てば2個もらえるよ、と言うテスト。
結果としてマシュマロを2個ゲットできる子の方が学力も高く、犯罪率も低いと言う結果報告もあるそうです。
大阪大学 社会経済研究所で双曲割引率について面白い傾向を出していました。
- 所得・富が大きい程低い
- 男性の方が高い
- 年齢が高い程、高い
- 理系出身者の方が、低い
- 失業などの生活不安が大きい程、高い
- 競争心が旺盛な程、低い
- 国の政策をあてにしていない程、低い
参考:大阪大学 社会経済研究所
んー、面白い。
プロモーションで使えそうです。
会員制のWEBサービスなどを利用していると、よくあるのが
「〇日間使って貰えれば、5%ポイントバック」などと言うキャンペーンです。
サービス提供者はトラフィックの増加や継続率を伸ばす為に実施しているのだと思うのですが、
双曲割引から考えると継続して利用する事で貰えるインセンティブより、
今すぐに貰えるインセンティブを選ぶ事になります。
ただ毎日ポイントなどを還元するとコストがかさんできます。
ちょっとゲーミフィケーションのエッセンスを加えて、
『毎日使ってくれた中の人から抽選で30%ポイントバックします。』
と言った方が効果は出るのではないのでしょうかね。
毎日アクションする事でエントリー+もらえるチャンスがある。
短期的なアクションに対して、短期的にインセンティブをフィードバックする。
インセンティブのフィードバックが長ければ長い程、どんなにメリットがあっても人はあまり魅力を感じなくなってしまいます。
10年勤めるとリフレッシュ休暇が10日間もらえるとかありますけど、10年って霞みますよね。
それだったら1年に1度誕生日休暇があります。と言った方が結構良いんじゃないかと、個人的には思います。
誘惑を利用する
この双曲割引は言ってしまえば誘惑に負けてしまうことです。
この誘惑を利用して継続的に面倒くさいことを習慣づけることも出来そうです。
ここで活躍するのが代替報酬と言う考えだそうです。
代替報酬は、長期的に得られるメリットを短期的なメリットに置き換えてしまうという事ですね。
例えば子育てをしていて、子供に勉強をして学力をつけて欲しいと言う目標を親が持っていても
子供にただドリルをやりなさいと言っても中々進みませんが、1ページ終了ごとにプリキュアの
シールをあげるよと言うと頑張ったりします。
学力があがるとこんな事があるよと言う長期的で良く解らない目標よりは
やれば今すぐシールが貰える方が断然に嬉しいわけですね。
この様に長期的なメリットを短期的なメリットで置き換えてしまう。
ゲーミフィケーションですよね、これって。
皆さんも中々習慣付かない事があるのならば、代替報酬と双曲割引を利用しては如何でしょうか?
それでは。