こんにちわ、ハマケンです。
新しいWEBサービスをリリースしたり、実店舗を構えて小売店などを開業したりする時もそうですが、最初に一番重要なのは離脱防止と継続させると言う2つだけだろうなと思った今日この頃。
当たり前なんですが、そんな事をないがしろにしていた自分にハッとしてしまったので、アウトプットしながら考えます。
気付いた理由は単純なのですが、流入施策ばかり気にしていた。という事です。
例えば月額課金サービスだとどうしても安定したマネタイズの軸は会費収入となります。
その為どれ位の人が会員登録し、課金をするのかは非常に重要です。
なので必死にSEOに力を入れたり、会員登録導線を見直したり、課金のアプローチを考えたりしていたんですが、ふとした瞬間に気付いた訳です。
WEBページ上をこねくり回す事に正解はあるのか?と。
勿論今流入が多く、CVが低いのは問題ではあるけど、それより折角サービスを欲してサービスを利用した人が離脱していく事こそ、何よりも最優先ですべきではないかと、当たり前の入り口に一周回って戻って参りました。
ちなみにインプットを増えないのはプロモーションの問題です。
知名度が無いとか、広告費が少ないとかの問題でも無いですし、ましてやページのデザインが・・と言った問題でもありません。コンテンツが弱いは論外ですが・・。
如何にユーザーにサービスの魅力を解り易く伝え、自分ゴト化を引き起こして興味を持ってもらえるかだと思います。
サービスに訪問しなかったり、離脱をしてしまったり、利用をしたけどスグに離れてしまったり。
それらの背景にはユーザーにとっての「当たり前」が存在している筈です。
例えばそもそもサービスの存在を知らない。サービスに訪れたけど、何ができるのかが良く解らなかった。利用したけどスポットで使うと判断した。
などターゲットと一括りに絶対にできない多種多様な「ユーザーにとっての当たり前」が存在します。
なので、少しのユーザーの意見や動きをマス判断し改修をしても、「大きな影響がない」と言う壁にぶつかり、答えの無いマスの答えを再び探そうとしてしまいます。
導線一つとっても「こっちのユーザーにとっては当たり前に解って、こっちでは解らない」と言った事はあるのです。
流入側と流出側両方に多種多様な理由があるのならば、流入はプロモーションにまずは補完させ、流出対策の施策をする方が確実なのではないかと思う訳です。
理由は簡単。流出していく大概の理由はサービス提供側の中に問題があるからですね。
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当たり前とは。
そもそも当たり前とは何でしょうか。
コトバンクで見てみたら、予想通りでしたがこうあります。
あたりまえ【当たり前・当り前】
〔「当然」の当て字「当前」を訓読みした語〕
①だれが考えてもそうであるべきだと思うこと。当然なこと。また,そのさま。
②普通と変わっていない・こと(さま)。世間なみ。なみ。
成る程。当たり前とは世間や大衆の大きな流れをそのまま指してると言って良いかもしれませんね。
新しいWEBサービスをリリースしていくのは、この流れに立ち向かっていく事にあると思います。
さて、ここで2つの当たり前を時系列で分けてみましょう。
「サービスが認知される前と後の当たり前」です。
サービスが認知される前の当たり前とは、流入が少ない、離脱が多いという事。
後の当たり前とは、爆発的な伸びはキャズム超えしないとやっぱり難しいという事。
流入が少ないことはプロモーション戦略によって、多少改善していくでしょうが、離脱が多いことは手を打たねばなりません。
流入が増えたとして、サービスから離脱していくのではザルですくっている様なもんです。
個人的には後のキャズム超えは、認知が広がっていく前段階でできるだけ離脱率を減らし、継続利用を促していけるのかにかかっている気がします。
離脱率が低く、継続率が高いという事はそれだけ解り易く、ユーザーにとって価値を見いだせていると言うに等しい気がするので、その部分を注視してれば、サービスを無料にすれば良い!と言う戻れない選択をする事もないし、単純に退会させにくい仕組みにしてしまったりと感情を逆なでにする事もないと思います。
離脱の原因を探る。
単純に考えて、離脱が多い理由を知るにはユーザーから使い勝手が悪い部分などのヒアリングを思いつきますが、多分辞めた方が良い。
理由は認知もまだそんなにされていない、離脱率も多いサービスを使ってくれているユーザーは相当レアだろうし、認知されていたとしてもその理由は先に述べた通り、多種多様の当たり前で構成されているからだ。
そのユーザー(非常にありがたいが)の使い勝手などの意見は、それまたかなりニッチでまた別のレベルのユーザーに刺さる案件だろう。勿論何人かに聞く事は重要だけど、聞くなら使っていないユーザーに聞くべきだと思う。
そして、その中から物理的な「当たり前」を抽出し、実行していきましょう。
物理的な当たり前は、ここのタイミングでその説明がなきゃ解らない。このタイミングでボタンが目に入らないと解らない。そう言った類です。これら多種多様では無いと思うので、これに関しては優先順位を上げて改修した方が良いでしょう。
話が前後して申し訳ないが、ヒアリングより前にやらなくてはならないのは、離脱率が低いユーザーはどう言ったユーザーなのかを調査する事です。
例えばPVが●以上より多いユーザーなのか、シェアが多いユーザーなのか、はたまた1週間以内に購入などのアクションが発生しているユーザーなのかなどをデータを基にあたりを付けていくとかですね。
全体ボリュームにインパクトを与えそうな相関関係を示す指標をKPIに設定した上でヒアリングして、徹底的に一つずつ叩いて行きましょう。
その改修案件の中で、デザイン的なボタン配置も出てくれば、ファーストビューで見せるコンテンツ内容も出てきたりすると思います。離脱率や定着を増やすアイデアを集めていくと不思議なことに、関係のアイデアも混じるので注意しましょう。
例えば、流入を増やすアイデア(会員登録ボタンなど)や既存ユーザー向けの便利機能です。
ここら辺は涙を呑んで後回しにしていいのでは良いかなと個人的には思います。
重要なのはまずはザルの穴を埋める事。入ったユーザーが離脱しないことです。
その後に内部のトラフィックを上げていき、最後に流入を増やすですね。
色々混ぜて考えてリリースしていくと、当初非常にシンプルにユーザーに届いていたモノが曲がって届くかも知れないし、得られていたベネフィットが減るかも知れません。
そもそもどの施策がクリーンヒットだったのかも解りにくそうです。
離脱率を減らすアイデアでも、優先順位が必要で、短期間では結果が判断できないモノを先にリリースし、その間で短期で結果が出やすいモノをリリースしていくと上手く回りそうな気もします。
結果が判断できないモノと言うのは、サービスに習熟してきたユーザーに影響が出てくるモノで内部トラフィックを上げて行く様なモノですかね。
そう言えばカメリオをリリースしている白ヤギコーポレーションさんもユーザー定着率を高める為に色々試行錯誤しています。
やっぱり離脱先に抑えることだよなーと。
ユーザー定着率を高める「KPIの見直し」と「改善法」について- エンジニアtype
まとめ
と言う訳でまとめ。
- サービスの成長段階がどのレベルであれ、離脱と継続は最優先すべき問題。
- ヒアリングを鵜呑みにせず、どう言ったユーザーが離脱しないのかを見極めKPIとする。
- ユーザーには多種多様な当たり前がある。入ってきたユーザーはユーザー基準の当たり前で動くので、統制などできやしない。
- 自分基準の当たり前で使いこなしているユーザーの動きはマスでは変えられない。変えられるのならば、キャズム超えして自分たちがその業界の「当たり前」になった時しかないと思う。
- とりあえず穴を塞がなきゃ。グロースハックとか言ってる場合じゃない。
- 穴を防ぐ施策が利益圧迫するモノ(有料→無料)とかは施策でも何でもない。
書いていて「モヤモヤ」が「もやもや」位になりました。
色々やらなきゃと悩んでいらっしゃる方、まずは離脱を防止することに注力してみては如何ですか?
広告費とか穴塞いでから使った方が良いですよ、と。
それでは。